犬の歯周病とは、口腔内の細菌が原因で、歯茎や歯を支える骨に炎症を起こす病気です。放置すると口の痛みだけでなく、心臓や腎臓など全身の重篤な疾患につながる恐れがあります。
今回は、重度の歯周病により食欲低下を引き起こしたトイ・プードルさんの治療事例を紹介していきたいと思います。
【症例】
- 犬種 トイ・プードル
- 年齢 9歳
- 性別 去勢雄
- 症状 食欲低下、顔周り触ることを嫌がる
- 病名 歯周病
- 処置 歯石除去、抜歯・縫合
・Before
顔周りを触ることを嫌がるようになり、食欲低下がみられたため当院に来院されました。
診察の結果、重度の歯周病による食欲低下が強く疑われたため、全身麻酔下での歯科検査、治療を推奨しました。
全身麻酔下にて歯科検査、歯科専用レントゲン検査を実施したところ全体的な歯石の付着・重度の歯周病・動揺歯・根分岐部病変(こんぶんきぶびょうへん)と判断しました。
歯周病が進行し痛みや健康に悪影響を与え、残すのが難しいと判断した歯は、抜歯処置を行いました。
・After
多くの抜歯を行いましたが手術後は痛みがなくなり食欲が改善しました。
■ 歯周病の進行による骨融解
今回は歯周病の進行による骨融解について詳しく紹介していきたいと思います。
【根分岐部病変】
歯の根っこ部分が歯周病などによって露出し、周囲の骨が溶けてしまった状態です。
【下顎骨の骨折】
歯の根っこ周囲の骨が溶けてしまうことで、顎の骨まで脆くなり折れてしまうことがあります。
これらを防ぐためには早めの発見・治療が大切です💡
【どんな症状?】
・歯のぐらつき→歯を支えている骨が溶けて、歯がぐらつく
・口臭→歯の根元に汚れが付着し、細菌が繁殖し口臭が強くなる
・食べ方の変化→噛む際に痛みが生じるため、硬いものを嫌がる、食べるスピードが遅くなる、食欲が低下する
【診断】
主に歯科レントゲン検査やプロービングによって行います。
【治療】
軽度〜中度ではスケーリングにて綺麗な状態にし、歯を残す治療をします。
重度の場合は他の歯や顎の骨を守るため抜歯を行うことがあります。
■ 最後に
わんちゃん、ねこちゃんの歯は気づかない間に重症化していることがあります。
その為、病院での定期的な検査とご自宅での日常的なケアが大切です。
気になる事がございましたらお気軽にご相談ください。
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