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知っておきたい血液検査の数値【腎臓編②】

こんにちは。看護師の尾形です👩‍⚕️

前回、腎臓に関しての検査項目についてお話しさせていただきました。

詳しくはこちらをクリックしてね!

👉   知っておきたい血液検査の数値【腎臓編①】

今回も引き続き、腎臓病に関連する検査項目についてご説明させていただきます😌

■ リン(P)とカルシウム(Ca)

高リン血症は腎臓病を悪化させます

リンは体内でエネルギーの運搬を行い、細胞膜の構成成分となり、カルシウムとともに骨の主要な主成分にもなります。元気な骨のキャラクター

血液中のリンは厳密にコントロールされていますが、腎機能が低下するとリンをうまく排出できなくなり、血中のリンが増え、高リン血症となります。

血中のリンの濃度が高くなると、それを下げようと上皮小体(副甲状腺)というところから“パラソルモン”というホルモンが分泌されます。このホルモンは、腎臓からリンの排泄を促すのですが、腎機能が低下しているとうまく排泄できません

また、このホルモンは血液中のカルシウムを増やす作用もあります。

血液中のリンとカルシウムが結合すると、骨以外のところにも骨のようなものを作ります。これを“石灰化”といい、その組織を破壊していきます。これによって腎臓が壊され病気が進行していくのです😥

高リン血症がある場合、血液中のリンの濃度を下げることが必要です。

低リン食である腎臓病用療法食やリンを吸着するリン吸剤などを使用します💊

リンが制限された腎臓病用療法食

■ カリウム

カリウムは体内に含まれている余分な塩分を体外に出す働きをし。血圧を下げるミネラルとして知られています。

犬ではあまり起こりにくいのですが、腎臓病の猫の2割でカリウム欠乏が起こります。はっきりとした原因はわかっていません。

カリウムが基準値より低い場合はカリウムの補充を行います。

■ 赤血球数

腎臓は“エリスロポエチン”という赤血球を作るホルモンを作っています。腎機能が低下すると、エリスロポエチンが分泌されず、赤血球が少なくなり貧血になります。これを“腎性貧血”といいます。

重度になると口の粘膜が白くなり、元気や食欲もなくなります。

治療法としてはエリスロポエチンを投与し、鉄分を補給します。

■ まとめ

血液検査の「正常値」は絶対的なものではなく、健康的なベストスコアはわんちゃん猫ちゃんによって異なります。

定期的に検査を実施し、病気の早期発見に努められるといいですね💉

お困りのことががあればお気軽にご相談くださいね👩‍⚕️

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