一般診療、皮膚科、避妊・去勢、健康診断、ホテル、お迎え・お届け、ライフプランのご相談

愛犬・愛猫にノミを見つけてしまったら…😱

こんにちは。看護師の尾形です👩‍⚕️気温が高くなり、時折汗ばむ陽気も見られますね🌸

暖かくなってくると、虫たちの活動もどんどん活発になりますが、皆さん“ノミ・マダニ予防、ちゃんとやっていますか?🐶🐱

ノミやマダニが犬や猫に寄生すると思わぬ病気や、ヒトにも重大な病気を引き起こす可能性があります⚠

 

もし愛犬・愛猫にノミが寄生しているのを見つけたらどうしたらいいでしょうか?😱

今回は、“ノミ”についてご紹介していきたいと思います。

👇 マダニに関しては詳しくはこちらの過去ブログを参考にしてね😉

🐩 マダニに愛犬が刺されたら…?

■ ノミってどんな虫?

ノミはたくさんの種類がいますが、日本の犬猫に寄生するノミの多くはネコノミです。体長は約3㎜と小さく、とてもすばしっこく毛の間を逃げまわります。

また、ノミはものすごいジャンプ力を持ち、自身の体長の約100倍もの高さを飛ぶことができます。このジャンプ力により、動物に飛び移り寄生・吸血します。

ノミは完全変態する虫で、

卵→幼虫→サナギ→成虫

4段階に変態します。

この4段階に変態する点がノミの厄介なところで、発育段階により効かない薬があること、成虫だけ取り除いてもすぐに卵から孵化・繁殖することがノミの駆除が簡単にはいかない要因になっています。

ノミの増殖スピードは驚異的で、ノミの雌は1日に50個ほど卵を産みます。13℃以上の環境であればネズミ算式にどんどん増えていきます😱考えただけでぞっとしますね💦

ノミいませんか?

ノミの動きは非常にすばしっこいため、見ただけではわからないこともあります。まずは愛犬・愛猫にノミの糞がついていないかチェックしましょう!
被毛に黒い小さなゴマ粒のようなものがついていれば、それを湿らせたティッシュの上に置いてみてください。
赤色(※吸血した時の血液の成分の色)に滲んできたらそれはなんと“ノミの糞💦ノミが寄生して吸血している証拠です。

■ ノミはどこにいるの?

ノミは室外・室内問わず生息が可能であり、温暖な環境を好みます。

ノミが繁殖するには気温が13℃以上あれば可能

なため、室内では繁殖と寄生を繰り返すことができます。ノミにとって、気温や湿度が適当である日本の家は一年中天国のような居心地です。

また、野良猫には高確率で寄生しています。

■ わんちゃんねこちゃんへのノミの被害

アレルギーを起こしたり、病原体をうつすことも…

① ノミアレルギー性皮膚炎 

ノミは吸血する際に唾液を出します。動物がこの唾液にアレルギー反応を起こすと皮膚炎が生じます。これをノミアレルギー性皮膚炎といいます。

ノミアレルギーは非常に強い痒みを伴い、少数の寄生でも症状が出るようになってしまいます。アトピー性皮膚炎の子では、ノミ寄生により症状が強く出てしまうので、予防がとても重要です。

② 瓜実条虫の寄生 

体長50cm以上になることもある瓜実条虫、いわゆるサナダムシです。この瓜実条虫の幼虫の卵を宿したノミを食べてしまうことにより寄生します。

ノミが寄生すると痒みのため、動物は体を舐めます。これらグルーミングにより瓜実条虫が体内に入り込むのです。

動物のお腹に入った瓜実条虫は、下痢や嘔吐、体重減少などを引き起こします。

③ 貧血 

ノミの成虫は1日に約10μlの吸血をします。1匹のノミの吸血量が少量でも、たくさん寄生された場合吸血量はかなりの量になり貧血を起こします。特に小型犬や子犬・子猫は要注意です。

■ どうやって予防するの?

定期的に動物病院処方の予防薬を使いましょう。

一般的には、首の後ろに垂らす「スポットタイプ」、経口投与の「おやつタイプ」の2タイプです。

フィラリアも同時に予防できるものや、3か月に一回の投与でいいものなど様々な種類がありますので、どの種類がいいかお悩みの場合はご相談ください。

 

完全に室内飼いだからといって、油断は禁物です。人間が外から持ち帰ってしまうこともありますよ。

暖かい夏の時期はもちろん、暖房の効いている屋内では冬でもノミは生き続けます。通年での予防がおすすめです。

■ もしノミが寄生しているのを見つけたら…

① ノミの駆除

ノミを発見しても、指や爪で絶対につぶしてはいけません⚠つぶすことで、メスの体内の卵が大量に飛び散ってしまったり、万が一口に入ると人間が瓜実条虫に感染する可能性もあります😖

ノミ取りシャンプーやノミ取り首輪などよりも、動物病院処方の駆除薬が1番効果的です🏥ご相談ください。

また、

目に見えている成虫のノミは、実全体のたったの5%!!

なんです。

あとの95%は卵、幼虫、さなぎの状態で周囲に隠れています。

これらの未成熟期のノミを根絶するためには、定期的なノミ予防でノミのライフサイクルを断ち切ることが必要です。

新たに侵入してくるノミに備えるためにも、1回だけでなく定期的なノミ予防が重要です。

② 部屋の清浄化

また、環境中のノミを撲滅することも大事です。
成虫以外のノミは、環境中、愛犬・愛猫のなどよくいる場所、寝床やカーペットの奥などに生息しています。

毎日の掃除機、殺虫剤、などでこまめに環境を清浄化し、新たな寄生を予防しましょう。

■ まとめ

ノミは犬猫にとっては身近な感染症です。

今回ご紹介したように、ノミが寄生することによって様々な弊害が起こります。

ノミは一度侵入してしまうと繁殖が止まりません。

大事に至る前に、日頃からしっかりと予防してノミによる被害を防ぎましょう👩‍⚕️

この投稿を共有する

Share on facebook
Share on twitter
Share on email