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症例報告【ワクチン接種後アレルギー】

こんにちは。獣医師の石村です👨‍⚕️

皆さん、“ワクチンアレルギー”って知ってますか❓

いわゆる、予防接種を受けた後に生じる副作用を言います。

愛犬・愛猫が恐ろしい病気にかからないためには、定期的に混合ワクチンを接種することは大事ですね💉

ただ、どのワクチンにも接種後に怖いアレルギー反応を起こす可能性があります⚠️

 

今回は混合ワクチン接種後に顔が腫れてしまったわんちゃんについてご紹介させていただきます🐶

【症例】

ミックス犬(チワワ×ミニチュア・ダックスフンド)

3ヶ月年齢 未去勢♂

【稟告】

混合ワクチン接種2時間後に顔が腫れた

【症状】

来院時、顔面浮腫(ムーンフェイス)がみられました

(浮腫・痒み・赤み)

顔面浮腫(ムーンフェイス)

【検査】

すぐに一般状態を確認。

身体検査や聴診で大きな異常は見つかりませんでした。

また血圧血中酸素飽和度(SpO2)も測定。

こちらも著変は認められませんでした。

【治療】

アレルギー反応を抑える薬を注射・処方。

 

血圧測定

■ ワクチン接種後アレルギー

免疫状態が正常の場合、ワクチンを接種するとその病気に対する抗体というものが体内で産生され、それにより感染症の発生を防ぐ免疫がつくられます。

しかし、免疫がワクチンを接種後に過剰に反応してしまった場合は、アレルギー反応が出てしますことがあります。これをワクチンアレルギー”と呼びます。

ワクチンアレルギーで1番怖いのはアナフィラキシーショックで、最悪死に至ることもあります。

しかし、もし発症しても迅速に適切な処置を行うことにより多くが回復します。

▪️ 接種直後(数分~30分以内)
アナフィラキシーショック

(急性の虚脱、呼吸困難、体温低下、けいれん、チアノーゼ・低血圧・低体温)など
生死に関わることがあります⚠️

▪️接種後24時間以内
顔面浮腫(ムーンフェイス)

・接種部位の疼痛、痒み

・消化器症状(食欲不振、嘔吐、下痢)

など

■ まとめ

ワクチン接種後アレルギーはいつ起こるかわからない

当院ではワクチン接種後の副作用に迅速に対応できるよう、午前中のご来院をご提案しています💉

また、ワクチンを接種する時はわんちゃん猫ちゃんの体調がいい時がベストです!

ワクチンアレルギーはいつ起こるかが分かりません

「今まで大丈夫だったから今年も大丈夫」とは言えないのです。
また、発症時間が早ければ早いほど症状は重篤なことが多いです。

そのため、接種後しばらくは院内で様子を見ていただくことをおすすめしています。

ご帰宅後でも、状況の急変が起こった場合は、すぐにご連絡くださいね🏥📞

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