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血液検査で何がわかるの❓💉②

こんにちは。看護師の齊藤です👩‍⚕️

動物病院で血液検査を実施したことはありますか❓健康診断やフィラリアの検査の時に一緒にやられる方も多いですよね🐶🐱💉

今回は血液検査を実施すると、何がわかるのか💉❓

血液検査の中でも、特に“生化学検査というものを実施したときにわかることをご説明させていただきます💁‍♀️✨

■ 血液生化学検査

血液はさまざまな臓器と大きな関わりを持っています。生化学検査は血液中の化学成分を測定することで、臓器・器官系正常に動いているか、どこかに異常が⽣じていないか、などを調べる検査です💉

動物用血液化学検査機器

■生化学検査でなにがわかるの?

▲看板犬パンのデータです🐩💉

血液CBC検査や、他の検査を組み合わせることでより確実な診断につなげます👨‍⚕️

・グルコース(Glu)

:血糖値を示し、糖尿病や低血糖の診断に用います。食事の影響を受けるため、食後に上昇します。また興奮などのストレスやステロイドの影響により上昇する場合もあります。

 

・SDMA

:腎機能の異常を早期に検出できるバイオマーカー

・クレアチニン(Cre)

:腎臓から排泄される代謝産物で、腎機能が激しく低下すると上昇します。低下の原因としては、著しい筋肉の減少などがあります。

・尿素窒素(BUN)

:腎臓から排泄される代謝産物で、腎機能の低下や消化管内出血などで上昇します。また、肝機能の低下により減少することもあります。

・リン(P)

:副甲状腺疾患、腎臓病、食事内容などにより変動します。

・カルシウム(Ca)

:骨代謝や筋肉の収縮、血液凝固などに関与します。主に腎臓や副甲状腺の疾患などで変動します。また、腫瘍で上昇する場合もあります。

・ナトリウム(Na)カリウム(K)クロール(Cl)

:Na、K、Clは電解質と呼ばれ、細胞の浸透圧調節や体内の酸-塩基平衡(pH)調節、神経伝達など重要な機能を担っています。腎疾患、内分泌異常、脱水、嘔吐、下痢等様々な病態で変動します。

・総蛋白(TP)

:血液中の蛋白質の総量を示し、栄養状態、肝・腎機能や免疫機能の指標となります。ALB、GLOBの数値と併せて評価します。

・アルブミン(ALB)

:血液中に多く含まれる蛋白質です。上昇は脱水、低下は肝臓、腎臓、腸などの疾患や出血などが疑われます。

・グロブリン(GLOB)

:血液中に多く含まれる蛋白質です。上昇は脱水、慢性炎症、腫瘍、減少は免疫異常などが疑われます。

・アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)

:肝臓に多く含まれている酵素です。主に肝臓のダメージの指標として用いられます。

・アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)

:肝臓、骨格筋、心筋に多く含まれている酵素です。主に肝臓のダメージの指標として用いられます。

・アルカリフォスファターゼ(ALP)

:主に胆道系疾患(胆汁鬱滞、胆管肝炎など)で上昇する肝酵素です。骨の成長期、腫瘍などの影響により上昇する場合もあります。犬ではステロイドの影響で上昇します。

・ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)

:主に胆道系疾患(胆汁鬱滞、胆管肝炎など)で上昇する肝酵素です。

犬ではステロイドの影響で上昇します。

・総ビリルビン(TBil)

:ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンの代謝産物です。溶血、肝障害、排泄経路の閉塞などで上昇し、黄疸の原因となります。

・総コレステロール(TCho)

:生体の主要脂質成分であるコレステロールの血液中の総量を示します。肝臓や胆道、腎臓の疾患や、糖尿病、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患などで上昇します。肝不全、小腸疾患などで低下します。

・トリグリセライド(TG)

:高脂血症の指標として用います。甲状腺機能低下症、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、肝臓病等で上昇することがあります。

・アミラーゼ(Amy)

:主に膵臓から分泌される消化酵素です。犬で膵炎の指標として用いられます。

■ まとめ

多くの血液検査表には、目安となる参考基準値が記入されています。この参考基準値内に収まらなかった=異常、というわけではありません。

血液検査の「参考基準値」は、絶対的なものなく、健康的なベストスコアは、その子その子によって異なります🐶🐱

若い時から健康診断と血液検査を行って記録することで、その子の傾向を把握できます。ぜひ定期的に血液検査を実施してみませんか👩❓

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