前回、寒い時期に多く見られる
「犬の膀胱炎」 👈こちらもぜひご参考ください。詳細はCLICK!!
に関してお話しました。
今回は「猫の膀胱炎🐈」に関してお話したいと思います。
犬と違うところはあるのでしょうか?
こんな症状が出たら膀胱炎かも?
猫ちゃんに次のような症状が認められたら、膀胱炎の可能性があります
・ 頻尿
・ 血尿
・ 残尿感(何度もトイレへ行き、おしっこのポーズをするけど出ない)
・ 排尿痛(おしっこ中や後に鳴く、おしっこの出口をしきりに舐める)
・ おしっこが全く出ない(緊急)
猫の膀胱炎の原因
猫の下部尿路疾患の60%を占める “特発性膀胱炎”
【猫の膀胱炎の原因】
・ 原因不明(特発性膀胱炎)
・ 細菌感染
・ 尿路結石症など
犬の膀胱炎の原因として、最も多く見られるのは細菌の感染によるものですが、猫は違います。
猫の膀胱炎の原因はいくつかありますが、なんと半数以上の場合は原因不明なんです…
この原因が明らかになっていない膀胱炎を“特発性膀胱炎” といいます。
…『特発性膀胱炎』
聞きなれない名前かもしれませんが、実は猫ちゃんにおいて非常に多い病気です。
10歳以下の比較的若い猫ちゃんで多くみられ、再発を繰り返すことも多いです。
猫の特発性膀胱炎
複数の要因が複雑に絡み合って発症しています
特発性膀胱炎は環境中のストレスが重要な因子と言われていますが、他にも飲水量の減少、運動不足、肥満、トイレの種類や個数、食事など様々な要因が影響していると考えられています。
特発性膀胱炎~治療のポイント①
飲水量を増やす!
冬場は運動量も減るため、喉もあまり渇かず水を飲まなくなります。水を飲む量が減るとおしっこの量が減り、おしっこは濃縮されます。
濃縮されたおしっこは膀胱粘膜を刺激します。
そのため、飲水量を増やし、尿量を増やすことが非常に重要です。
猫の飲水量を増やすヒント
・常に新鮮な水を飲めるようする
・水飲み場を増やす
・ウェットフードを利用するなど
特発性膀胱炎~治療のポイント②
ストレスをなくす!
猫ちゃんがストレスを感じると、交感神経が活発になり膀胱に炎症を起こすと言われています。
そのため、ストレスの解消が膀胱炎の改善に繋がりますが、
猫ちゃんのストレスの原因は多岐にわたるため、実は原因を突き止めるが大変だったりします。
こんなことはありませんか?
・ トイレが汚れている
・ トイレの場所や大きさ、砂の形状が気に入らない
・ 近所で工事が始まった
・ 家族構成の変化
・ 同居動物の変化(犬や猫が増えたなど)
・ なかなか構ってあげられないなど
猫ちゃんの感受性や飼育環境は様々です。
それぞれのケースで原因を探求し、ストレス対策をできる範囲であきらめずに根気よく続けることが大切です。
まとめ
猫の膀胱炎は犬とはまた病態が異なりますね。
猫の特発性膀胱炎は再発率が高く、治療にはご家族の協力がとても大事になってきます。
どうやって向き合っていったらいいか、一緒に探っていきましょう。
時に命に関わることもある膀胱炎。
排尿の異常に気づきましたら、当院までお気軽にご相談ください。