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歯周病の治療

歯周病とは、ただ単に“歯に汚れがつく病気”ではなく、歯の周囲の組織が破壊される『感染症』のひとつです。

歯周病菌が増殖することで炎症が起こり、軽度の歯肉炎から重度の歯周病まで徐々に進行していきます。

年1回、麻酔下での予防的な歯科処置を行なった犬猫とそうでない犬猫を比べると、歯科処置を行なった群の方が、死亡リスクが約20%低下するという報告もあります。

当院では1〜2年に一度を歯石除去を推奨しています。歯周病が発生し炎症が歯茎だけでなく骨まで進んだ場合、炎症が落ち着いても骨を元に戻すことは非常に難しいため定期的な処置で予防することが非常に重要です。

■ 治療の流れ

1.初診

まずはご来院いただき、歯と口腔内の様子を確認します。

歯石の付着状況や歯周病の進行度合いを確認し、必要に応じて頭部のレントゲン撮影も実施します。

その上で、今後の治療法について飼い主さまと相談を行います。

▲ 頭部のレントゲン検査

2.術前検査

歯周病の外科処置を行う場合は、事前に血液検査をはじめとした術前検査を実施します。これは全身麻酔によるリスクを評価するために必要で、基礎疾患の有無や麻酔リスクがないかを確認するものとなります。

3.外科手術の実施(歯石取り、抜歯)

術前検査で大きな問題がなければ、全身麻酔下で外科処置を行います。

・歯科レントゲンで歯と顎骨の状態を確認

まず口の中の写真を撮影、歯茎の状態を記録します。歯科レントゲンを撮影し、顎の骨と歯の状態を確認します。レントゲン撮影により抜歯などの処置が必要かを判断します。

歯科用レントゲン(下顎)
通常のレントゲン

歯科専用レントゲンは通常のレントゲンと異なり、より狭い範囲を高精度で撮影することが可能です。

これにより歯一本ごとに歯肉と骨の状態を正確に観察することができ、抜歯すべきなのかを判断することができます。歯周病治療において、本来抜くべき歯を残すことは病気の悪化や痛みの増幅など、大きな健康リスクに繋がります。

歯科レントゲンによる正確な診断なしに、歯を残す判断をすることは非常に困難です。

・スケーリングとポリッシング

超音波スケーラーを用いて歯石を丁寧に除去していきます。歯に圧力を加えることなく、振動によって歯石を剥がすため、表面を傷つけることなくクリーニングが可能です。

当院では、歯科処置を実施する際に『AirVets DC52』という歯科ユニットを使用しています。スケーリングやポリッシングを行うための多機能ツールが一体化されており、効率的な治療が可能です。操作性もシンプルなため歯科治療にかかる時間を大幅に短縮できます。

 

歯石を取り除いた後は「ポリッシング」という工程を行います。これは歯の表面をツルツルに磨いて仕上げる作業のことで、歯の表面の細かい汚れを除去し、歯の表面をなめらかにすることで、再度歯石が付きやすくなるのを防ぐための処置です。

・抜歯

残すことができないと判断された歯は抜歯します。同時に周囲の炎症を起こしている組織や不要な組織をしっかりと取り去ります。抜歯した部位の状況に応じて歯肉縫合を行います。

縫合に使用する糸は、4週間程度で自然に溶けるものを使用するため、術後の抜糸は不要となります。

4.治療後の経過

治療後は1~2週間程度で口の中の状態チェックを行います。

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