「最近ジャンプしなくなってきた…」
「キャットタワーに登らなくなってきた」
「毛づくろいが減ってきた気がする。。」
愛猫にこのような様子はみられないでしょうか?
このような日常のふとした変化は、もしかしたら関節炎の症状のひとつかもしれません。
関節炎は高齢猫の70%以上に認められると言われています。
関節炎は慢性的な痛みとなり猫のQOL(生活の質)が落ちる原因となるため、早期発見・早期治療が重要です。
そこで近年、関節炎の早期診断が可能になる、関節炎マーカーのCIIネオエピトープ(CIINE)に注目が集まっています。
この記事では関節炎マーカーを測定することのメリットや注意点を詳しく解説いたします。
ぜひお読みいただき、猫さんががいるご家族は参考にしてみてください🐈️
■ 猫の関節炎とは?
猫の関節炎(変形性関節症)は、高齢猫に多く、7歳以上の約半数、12歳以上では8〜9割になんらかの関節の変化が起きているとも言われています。
関節炎とは、猫の関節内に炎症が生じている状態のことで、腫れ・痛みを伴い歩行が困難になる場合もあります。
猫は後肢だけではなく前肢の肘や肩、手首(手根)にも関節炎が起き、慢性的な痛みによって日常生活に大きな支障がでることもあります。
しかし猫は痛みを隠す生き物であるため、
🐾 ジャンプをしなくなった
🐾 高いところに登らなくなった
🐾 毛づくろいや爪研が減った
🐾 怒りっぽくなった
などといった、一見すると「年のせい?」と見逃されがちな症状しかみられないケースも多いです。
また、関節炎によって生じる関節の変化は元に戻すことができません。
関節炎の発見や治療が遅れると慢性的な関節の痛みに繋がり、猫のQOL(生活の質)が落ちる原因となるため注意が必要です。
■ 関節炎マーカーとは?
上述の通り、猫の症状から関節炎を早期発見するのは困難です💦
そこで現在、関節炎を早期発見できる、関節炎マーカーであるCIIネオエピトープ(以下、CIINE)が注目されています。
CIINEは軟骨の主成分であるII型コラーゲンが細かく分解され、尿中に排泄されることで検出できるため、少量の尿を検査機関に外注することで測定が可能です。
このようにCIINEは、軟骨の代謝異常を早い段階で捉えることができるため、関節炎の早期発見が可能となります
■ 関節炎マーカーを測定するメリット
関節炎マーカーであるCIINEを測定するメリットはさまざまなものがあります。
それぞれ詳しく説明していきますね。
●関節炎を早期発見できる
前述の通り、猫の症状から関節炎を早期発見するのは困難です。
またレントゲン検査では、骨や関節の変形が起きてからでないと異常が分からないことが多いため、こちらも関節炎の早期発見には不向きです。
しかし関節炎マーカーは軟骨の代謝異常を早い段階で捉えることができます。
それにより関節炎の症状が進む前に精査につなげることができ、関節炎を早期に発見できる可能性があがります。
これによって痛みが強くなる前に治療介入が可能となることが大きなメリットです。
●数値化することができる
関節炎の痛みなどの症状は主観的な評価となるため、数値化するのが困難です。
一方で関節炎マーカーは数値で結果がでるため、客観的な評価が可能となります。
また関節炎の治療前後で数値を比較することで、効果がでているか治療の継続・変更が必要かどうかなどの目安とすることもできます。
●簡単に測定が可能である
CIINEは少量の尿で測定が可能です。
猫の性格によっては、触診やレントゲン検査等の実施が難しい場合があります。
ご自宅で少量採尿するのみで検査を実施することができることは、愛猫のストレス軽減となるため大きなメリットです。
検体量が少ないため、「健康診断のついで」に実施ができるという利便性もあります。
■ 測定の際の注意点
CIINEの測定を実施する際に注意点には以下のようなものがあります。
🐾 単独で関節炎の確定診断はできない
🐾 まだ普及途中で実施ができない病院もある
🐾 1歳未満の成長期の猫には使用できない
🐾 重度の関節炎に進行している場合には使用ができない
CIINEは単独での関節炎の診断はできません。
視診、歩行検査、触診、整形外科的検査、レントゲン検査などを組み合わせて総合的に判断する必要があります。
また1歳未満の成長期では軟骨の代謝が活発であるため、高値になる傾向にあるため測定の適応となりません。
そして重度の関節炎に進行している場合は、II型コラーゲンがすでに少なくなっているため低値になる傾向にあるためこちらも注意が必要です。
■ 関節炎マーカーの測定がおすすめのケース
次のような猫は関節炎マーカーの測定がおすすめです🐱
🐾 7歳以上の猫
🐾 ジャンプや段差を嫌がる様になった
🐾 寝ている時間が増えた
🐾 抱くと怒るようになった
🐾 肥満傾向である
1つでも当てはまる場合は健康診断の項目にCIINEを加えることを検討してみましょう。
■ まとめ
猫の関節炎マーカー測定の最大のメリットは、痛みを隠す猫の関節トラブルを「数値で見える化」することができるということです。
関節炎を早期発見・早期治療につなげることで、愛猫のQOL(生活の質)を保ってあげることができます。
当院では健康診断の項目で、CIINEの測定を行っています。
愛猫のお家での過ごし方が気になる方、健康診断で測定をご検討の方は当院にご相談ください。
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