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トイ・プードルで多い皮膚疾患🐩

こんにちは。院長の石村拓也です🩺暖かかくなってきて春をだんだんと感じる今日この頃ですね🌸

さて、当院には様々な種類のわんちゃんが来院されますが、1番多い犬種は何かご存知でしょうか??

正解は…トイプードルです🐶❤

うちの看板犬パンもトイ・プードルですね🐩

人懐っこく穏やかで、従順。物覚えが良く利口で飼いやすい犬種です。

 

犬種によって、皮膚の構造は特徴があり、寒さに強い犬、湿度に強い犬など様々です。

これは生活環境に応じて、皮膚の構造が適応を重ねてきたからなんですね😌

そしてそれぞれの犬種の皮膚の特徴により、起こりやすい皮膚疾患も存在します😟

今回は、人気犬種TOP1トイプードルで多く見られる皮膚疾患についてお話させていただきますす🤓

プードルの皮膚の特徴

水に入ることを目的とされた鳥獣猟犬

プードルはフランス原産の犬種で、主に水中回収犬鳥獣猟犬として用いられてきました。

近年はコンパニオンアニマルとして飼育されています。

特徴① 脂漏の皮膚

プードルは、水に入ることを目的とされた犬種であり、水をはじきやすい皮膚の構造をしています。皮膚の表面に皮脂が多く存在する脂漏症(あぶら症)の犬種です。

特徴② 独特な毛周期

プードルは毛が抜けにくい犬種です。

これは毛周が深く関連しています。犬の毛周期は「成長期」→「退行期」→「休止期」の3期が繰り返され、これにより毛が伸びたり抜けたりします。

一般的な犬種では成長期毛が1~2割、休止期毛が8~9割であるのに対し、プードルではほぼ100%成長期毛です。

特徴① 脂漏の皮膚

マラセチア性皮膚炎

マラセチアは犬の皮膚の常在菌のひとつで、皮脂を利用して生活する酵母様の真菌(いわゆるカビ)です。

主に皮脂がたまりやすい耳道、わきの下、口回り、肛門回り、皮膚の皺の間などで検出されやすいです。

常在菌の一種ではありますが、なんらかの原因により過剰に繁殖した場合、皮膚炎の原因となります。

マラセチアの増殖は過剰な皮脂の産生(脂漏症)のほか、角化異常症、アレルギー性疾患(特にアトピー性皮膚炎)、内分泌疾患、栄養障害、環境(高温多湿など)が背景となって生じる可能性があります。

マラセチア
脱毛、赤み、独特な脂漏臭、皮膚のゴワゴワ

トイ・プードルで若いころからマラセチア性皮膚炎を繰り返している場合、脂漏症を考慮しなければなりません。その場合、生涯にわたって管理が必要な場合があり、適切な治療やスキンケアが求められます。

特徴② 独特な毛周期

毛周期異常

内分泌疾患である甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、脱毛症X(アロペシアX)などの毛周期異常による脱毛症がトイ・プードルにおいてよく見られます。

毛周期停止脱毛症Xは、頭部や四肢端を除いた場所における毛周期の異常を原因にした脱毛症です。日本ではポメラニアンの発生が一番多いですが、ポメラニアンの次に多く見られるのがトイ・プードルです。

 

毛周期停止では、痒みや皮膚炎は認められず、被毛の異常以外、健康状態に問題は見られないことが多いです。

痛み・体調不良を伴わないため治療対象外とされやすい皮膚病ですが、皮膚コンディションの低下から膿皮症などの皮膚トラブルの原因になることもあります。

病態の詳細はまだよくわかっていません。

いかがでしたでしょうか?

今回は、トイ・プードルがなりやすい皮膚病に関してお話させていただきました🐩

犬種によって皮膚の特性は異なります。

それぞれの犬種に合わせたスキンケアを行って、良い皮膚コンディションが維持できることを願っています。

皮膚に関して困っていること、わからないことがありましたらお気軽にご相談ください👨‍⚕️

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