こんにちは。看護師の尾形です🪄
日に日に暑さが増していき夏の訪れをひしひしと感じています。
夏休みに入ると、一日中朝から晩までペットと一緒!!という飼い主さんも多いのではないでしょうか?
構いすぎ・気にかけすぎが発症のきっかけの一つでもある「分離不安症」
もしかしたら、あなたの愛犬も「分離不安症」かもしれません。
今回は分離不安症の症状や原因、対策などについて詳しくお話していきたいと思います👩
■ 分離不安症とは?
「分離不安症」とは、主に飼い主が動物から離れたときに、 動物が不安を感じ、いろいろな問題行動を起こすことをいいます。
もし、分離不安症が疑われる場合、早期に対処・トレーニングを行うことで薬物療法に頼らず解決できる場合があります。
では、分離不安症はどういった場合に疑われるのでしょうか?
■分離不安症の症状
・お留守番中の破壊行動、トイレの失敗
・飼い主が外出中支度中に、緊張したり吠える
・留守中や帰宅後に体調を崩す
・飼い主のあとを常に追う
・自傷行為(手足などを舐める・噛む)
こういった症状が見られる場合は分離不安症の可能性があります。
■分離不安症が起きる原因
分離不安症になる原因は、単一ではなく様々な要因が絡み合って発症していることが多いです。今回は原因として考えられる主な要因を4つを紹介します。
①コミュニケーション、運動不足
普段から留守番が長く、飼い主との触れ合い不足や愛情不足、運動不足が原因です。
②飼い主への依存
一緒にいる時間が多い場合によく見られ、構いすぎ・気にかけすぎが原因です。1人で過ごす時間が少ないため、飼い主と急に離れると不安を抱いてしまいます。
③環境の変化
引越しや、飼い主に子供が産まれたり、同居犬が増えたりなど、自分にかけて貰う時間が少なくなることが原因です。
④過去のトラウマ
留守番中に雷や花火などの大きな音や地震などがトラウマになり、分離不安症が起こることもあります。
■ 分離不安症の改善策
①飼い主と離れる時間、距離を作る
在宅中、最初は短い時間から、飼い主と離れて1人でいる時間を作りましょう。顔が見れる位置でも問題ないので、立ち入れない場所を作り距離を保ちましょう。
②外出、帰宅は特別なものではないことを認識させる
外出時、飼い主も寂しさから「行ってくるね」「お留守番頑張ってね」などプレッシャーを与えがちです。犬に不安は伝わるもの。お留守番は日常で当たり前に起きる事なので、過度に不安や興奮を与えないようにしましょう。
帰宅時も過度に興奮させず、落ち着いたテンション感で触れ合うことが重要です。
また、外出準備時から吠えたり興奮する子に対しては、いつも通り出かける準備を進めた上でどこにも出かけない日を作ってみましょう。
③運動やコミュニケーションを適度に
疲労感を与えることにより、留守番を不安な時間ではなく、ゆっくり1人で眠る時間に変えてみましょう。また普段は行かないような自然のある場所に行ってみるとリフレッシュができ、余裕のあるひと時を過ごすことが出来るかもしれません。
④留守中の環境整理
犬の恐怖に繋がるものはできるだけ排除しておきましょう。
よく聞く音(ラジオやテレビなど)を流しておくことで不安感を軽減することも出来ます。
また知育トイなどを用いて、留守番を退屈なものにさせないことも効果的です。
一度に多くの改善策を行うと、愛犬に負担がかかることもあります。まずはゆっくり少しずつ初めて慣らしていくことが重要です。
■ 分離不安症でしてはいけないこと⚠
①叱る
留守番中に吠えていたことや、トイレの失敗を帰宅後に叱っても特に意味はありません。
何に対して叱っているのかも分からず、逆に帰宅して来た飼い主が突然怒っていて更なる不安や恐怖心を与えます。
②新しい犬やおもちゃを与える
寂しくないようにと新しい家族を迎える方もいますが、相性が良くなかった場合は更なる負担を強いてしまいます。環境の変化に伴い分離不安が悪化したり、ケンカの原因にも繋がります。
またおもちゃをそのまま置いておくと、問題行動(破壊行動)が起きた際におもちゃを誤飲する可能性があります。誤飲は命に関わるケースもあるので注意しましょう。
■ まとめ
分離不安症のきっかけや原因は様々です。
愛犬が軽い症状なのか重いのか飼い主さんが判断するのは難しいかもしれませんまた実は分離不安ではなく、別の病気が原因で分離不安が起きている可能性も潜んでいます。
これって「分離不安の症状?」
迷ったらまずは、ご相談くださいね👨🏻⚕️